ポルシェ911。誰もが知っているスポーツカーですが、維持費が気になるところですよね。
特にタイヤ交換は高額になりがちです。
みんながみんな高級なタイヤをポンポン買えるわけではありません。私もそうです。
そこで今回は維持費を抑えたい911オーナーのために、価格を抑えたお手頃なクムホタイヤのエクスタ PS71を実際に装着してレビューします!(前回のタイヤ注文記事はコチラ)
この記事ではクムホ エクスタ PS71(KUMHO ECSTA PS71)の
- 基本性能
- 快適性能
- 気になる所
がわかります。
結論を言うと、クムホエクスタPS71はスポーツタイヤの位置付けながらも実際の立ち位置はコンフォートの領域に近いタイヤでした。
外観
クムホ エクスタ PS71のサイドウォールには目を引くチェッカーフラグの模様があしらわれています。
カッコいいと思う人もいるでしょうが私には少し過剰な主張に感じられなくもないです。
ワンポイントデザインとしては良いものの、タイヤ全体に模様が広がると少々派手すぎる印象です。
また、サイドウォールに大きく「KUMHO」、「ECSTA」の文字が刻まれているのも外見上の特徴です。このデザインが良いかどうかはこれも好みでしょう。
トレッドパターンは控えめですがヨーロピアンスポーツカーにはこのシンプルさがむしろマッチするように思います。
大きめの縦溝が切られていて排水性の良さが期待できます。
縦溝の間のトレッド面に小さなチェッカーフラグの模様があって遊び心も感じますね。
性能が優れていれば、外観の好みは多少目を瞑っても大丈夫でしょう。
グリップ
一般道でタイヤのグリップレベルの限界を試すことは難しいですが、日常の運転において特に不満を感じることはありませんでした。
極めて普通のタイヤで、特筆するほどの優れたグリップ性能は見られませんが、逆に不足を感じることもありません。
グリップに関しては安心して街乗りができるタイヤです。
どんなに優れたグリップを持つタイヤでも限界はあるのでタイヤに頼る運転ではなく、どんな時でも丁寧な操作ができるような状況を作って走行することが大切だと思います。
衝撃吸収・乗り心地
クムホ エクスタ PS71の最も印象的なポイントは意外にも乗り心地の良さです。
交換前のタイヤに比べ、路面の凹凸を越える際の衝撃が柔らかくなり、ふわふわとした感覚が感じられます。
以前のタイヤでは段差を乗り越えるときにガツンとした衝撃がありましたが、このタイヤに変えてからは衝撃がモチっとした感触に変化しました。
段差をモチモチと乗り越えていくのがとても好印象で、そのしなやかな感触は助手席に同乗者を乗せる際にも安心感をもたらすものと期待します。
騒音
同じアジアンタイヤとしては過去に別の車でナンカンのNS-2Rというアジアンタイヤを使用したことがあります。
それはスポーツタイヤ特有の騒音が問題でした。
特にナンカン特有の速度が増すごとに感じる地面を叩くような音と微細な振動は、長距離ドライブには不向きでした。
それと比較するとクムホ エクスタ PS71は不快な騒音はありません。
それどころか、クムホ エクスタ PS71はそれまで5年使用されていたミシュランのタイヤよりも静かでした。
騒音計で交換前後を比較しても大きな変化は見られませんでしたが、音質には違いがあり静かになった印象を受けます。
クムホ エクスタ PS71はこの値段なら十分な快適性能を発揮しているといえます。正直驚きました。
タイヤ屋さんの評価
交換したときに色々と話していただきましたが、タイヤ屋さんいわくエクスタPS71はコンフォートタイヤだとのことでした。
一応、クムホからはスポーツタイヤとして発売されていますが実際に乗ってみると乗り心地と静粛性の良さを考えたらコンフォートタイヤと言われても納得できます。
それにもかかわらず、高速走行にも十分耐えうる性能を持ち合わせているため、「いくら飛ばしても大丈夫ですよ」と冗談交じりに言われました。
まぁタイヤのナラシが終わるまでは大人しく走ります。
タイヤの重さについても触れられましたが、「若干重い」程度であり、極端に重いわけではありません。
さらに、バランスウェイトの貼り付け量が以前のアジアンタイヤに比べて少なくなっており、年々進化しているとのことです。
タイヤ屋さんの評価としては「値段の割に優秀なタイヤ」というところでした。
走行シーン別評価
市街地走行
市街地での走行は速度域が低いこともあり、非常に快適に走行ができます。
グリップ力も十分なものがあるので、急ブレーキしても安心でしょう。
一般的な街乗りではこのタイヤは価格以上のパフォーマンスを発揮している印象でした。
高速走行
高速道路での走行(100km/h付近)では、クムホ エクスタ PS71は安定した直進性と高速での安定感を見せてくれました。これなら長距離ドライブでも快適な走行ができそうです。
速度が上がっても振動は増えませんでした。
しかし、騒音は80km/hを越えてきたあたりからだんだんと大きくなり、110km/h付近ではなめらかな路面でもタイヤが音を立てているのが分かります。耳が良ければ周期的な音も聞こえるかも。
ただし、どうしても我慢できないレベルではないので私は聞こえないふりをしています。
ワインディング
ワインディングロードでは、クムホ エクスタ PS71はやや遅れを感じる場面があります。急なカーブや連続するコーナーでは、ステアリング操作に対する応答が鈍く感じられました。しかし、全体的にはバランスが取れており、日常的な使用には十分な性能であることには変わりありません。
ウェット
高速道路を走行する程度では排水性に問題なく、不安な動きも見せずに普通のタイヤとして走行してくれました。
絶対的なグリップ感までは不明ですが、普通に走る分には雨天でも性能が気になることはないでしょう。
気になる点
価格が価格なので本来は多くを期待することはできませんが、気になる点もあります。
クムホ エクスタ PS71は全体的に穏やかな性格のタイヤです。
そのため、ステアリング操作に対してタイヤが反応するまでタイムラグを感じます。
ステアリングを切ってからタイヤがたわみ、それがコーナリングフォースとして発生するまでの時間が長いため、即座に車の向きが変わる感覚には乏しく軽快感には欠ける印象です。
でもそれはある意味運転技術を磨けるタイヤでもあります。
丁寧なステアリング操作が求められるので練習するにはうってつけのタイヤともいえます。
【総評】維持費を安くしたい人はアリ。しかも快適。
レスポンスが穏やかな点はありますがそれを補って余りあるコストパフォーマンスの良さがクムホ エクスタ PS71最大の魅力です。
特に街乗りがメインであれば、911(筆者の場合は997カレラ)でも十分な性能を発揮してくれるでしょう。
グリップについては問題はなく、公道でこのタイヤのグリップが不足すると感じる人は、おそらくプロレーサーか交通違反常習者くらいでしょう。
多少の操作のラグは感じるものの、
この価格でこれだけの性能を発揮するタイヤは、維持費を抑えたい人にとって魅力的な選択肢です。
維持費を抑えたい911オーナーの皆さんは一度クムホ エクスタ PS71を試してみてください!
では。
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