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【基本グレード】ポルシェ911”カレラ”とその進化を知る

ポルシェ
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フジシマです。ポルシェについてのブログを書くポルシェ997乗りです。

この記事では、実際にポルシェ997に乗っている私が”カレラ”の進化について説明します。

911は各世代にたくさん種類がありますがその中でも有名なグレードが”カレラ”です。

車好きであればカレラという名前は聞いたことあるという方も多いと思います。

事実、カレラは911に長い間採用されているグレード名です。

歴史が長いので各世代の”カレラ”の進化や歴史がわからなくても無理はありません。

この記事を読めばポルシェ911のカレラについて知ることができます。

初めに結論を言うと、

・カレラは元々はレースモデルの名前。今はベーシックな911のグレード名称。
・カレラのエンジンはパワーアップしつつも排ガス規制との戦いであった。

と言うところになります。

では「カレラとその進化」について、これから詳しくお伝えしていきますね。

”カレラ”に込められた意味とは

カレラ(=carrera)とはスペイン語で”競争”を意味します。

つまりレースのことを指しています。

具体的には「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」という名前の通り1950年から1954年までにメキシコで公道を使って行われたレースのことを指します。

ポルシェはカレラ・パナメリカーナ・メヒコでクラス優勝を果たしました。

そのため、ポルシェは誇りを込めてレース用のマシンに”カレラ”の名前を与えるようになりました。

904カレラGTSなどが有名です。

ところが、現在の”カレラ”はレース用マシンにつけられる名前どころか一番ベーシックな911のモデルにつけられる名前となっています。

なぜベーシック=カレラになったか

それは911最初の”カレラ”の存在を知る必要があります。

911最初のカレラといえば通称ナナサンカレラとよばれる911でした。

これは当時最強の911であったナナサンカレラ速さを示すために栄光の”カレラ”を受け継いでいます。

でもこの”カレラ”は特別なモデルであったため1977年に販売が終了するとその名前がついた市販車が販売されることはありませんでした。

次にカレラの名が復活したのは1984年。

930の3.2Lモデルにカレラの名が戻ってきました。

この時点での911カレラはレースに直接的に関係するクルマではなくなっていたものの、ナナサンカレラの性能を超えている、という意味でカレラの名前を引き継いだのです。

つまり”カレラ”の名前を持つかどうかはナナサンカレラよりも高性能であるか、ということになりました。

それ以降は最新のポルシェが最良のポルシェの言葉のもとに高性能な911が生み出されていくので世に登場する911は必然的に”カレラ”の名前が与えられるようになっていったのです。

歴代カレラ

”ベーシックな”カレラは1984年から登場しました。

つまり930型からです。

930型の911が3.0リッターから3.2リッターに排気量アップをされたことで「ナナサンカレラを超えた」とされたからでした。

930カレラ

そこから40年。カレラは進化を続けてきました。

全てを詳細に記述するには時間が必要なので今回は簡易的な表にカレラの進化をまとめさせてもらいます。

歴代ベーシックカレラ、2段表示のスペックは上段が前期、下段が後期

カレラのエンジンが進化する理由は排ガス規制

911は水平対向6気筒エンジン(フラットシックス)、2+2(狭い後部座席付きクーペ)というスタイルを何十年も堅持し続けてきました。

その歴史の中でカレラのエンジンも進化をしてきています。

  • 空冷エンジンの水冷化
  • 燃料噴射方式を直噴化
  • カレラのターボ化

カレラは環境性能を向上させるために上記のような試みを行ってきた歴史を持っています。

ひとつづつ説明していきます。

水冷化:996型(1997年式〜)

996型が登場した時にそれまでの空冷SOHCフラットシックスから水冷化されたフラットシックスに変更されました。

996カレラ

一部のファンは嘆きましたがポルシェが911を存続させていく上では空冷エンジンの水冷化は避けられない進化でした。

水冷化された際にダウンサイジングも行われ964までの3.6Lから996では3.4Lエンジンとして登場しました。

ダウンサイジングをすれば排ガス性能は良くなりますがそれだけでは性能が落ちてしまいます。

たとえダウンサイジングエンジンであっても先代911の性能を上回ることが絶対的な命題です。

そのために水冷化と同時にDOHC化も行いました。

DOHC化によって高回転型のエンジンに仕立ててピークパワーを落とさないことを目指しました。

そのため996はカレラとして300馬力の大台に乗りました。

そのあとポルシェは3.6Lエンジンでも排ガス規制がクリアできると判断したため996後期型では約200ccの排気量アップとともに20馬力アップの320馬力のエンジンとなりました。

直噴化:997後期型(2009年式〜)

エンジンの水冷化で排ガス規制をクリアしたものの規制は待ってはくれません。

次なる規制(当時のユーロ5)対応のためにポルシェが行ったのはそれまでのポート噴射を直噴化することでした。

2009年式から行われたエンジンユニットの直噴化(DFI=ダイレクトフューエルインジェクション)。

燃料噴射において緻密な制御を行いやすくなるDFIは環境性能向上を狙って搭載されました。

DFIには

  • 理想空燃比による燃焼はエンジンの効率化
  • シリンダー内に燃料が直接噴射されることでの冷却効果
  • 吸入空気の圧縮比向上

など、様々なメリットがありました。

一方でDFIには排ガス規制面で不利な点もありました。

  • PM(粒子状物質)や微細粒子(PM2.5)の排出量の増加。
  • NOx(窒素酸化物)の生成の増加。

しかし、ポルシェは触媒などの後処理技術の向上でPM2.5やNOxの基準をクリアしました。

パフォーマンスを向上させながら環境性能を向上させることにまたもや成功したのでした。

ターボ化:991後期型(2015年式〜)

996で3.4Lとしながらも馬力アップと環境性能を両立させた時のように、991前期型でも排ガス低減のために再び3.4Lエンジンへのダウンサイジングが行われました。

997後期型からダウンサイジングをしつつも5馬力アップさせたことは素晴らしいことでした。

しかしながらポルシェの技術力を持ってしても、最高出力を高回転領域の7400[rpm]で発生させるという苦しさを滲ませたものでした。

991後期型ではターボを使うことにより排気量を3.0Lへ大幅低減。

街乗りなどの常用域では3.0Lエンジンとして走行し、加速などの場面でパワーが必要な時はタービンを回して3.0Lエンジン以上のパワーを得るという考え方です。

NAエンジンのターボ化はクルマのエンジン特性を根本から覆してしまう行為ではありますがポルシェは911の生き残りをかけてターボエンジンのカレラを市場に投入しました。

カレラ=NAという歴史はここで終わりました。

しかし、ターボ化といえどもツインターボということもありNAエンジンのように扱いやすい出力特性を目指していることがうかがえます。

991前期型では7400[rpm]で発生していた最高出力も991後期型では6500[rpm]程度に抑えることに成功しています。

実はポルシェ社内では「ダウンサイジング」という言葉を用いません。
過度に排気量を小さくすると言う意味合いを嫌っているためです。
適正なパフォーマンスを維持したままの少排気量化という意味合いを込めて「ライトサイジング」という言葉を用います。

まとめ:カレラは進化の歴史

ベーシックなカレラとして登場した930カレラ。

930カレラは200馬力ちょっとの馬力でした。

それが40年経過した今や992カレラではツインターボ搭載で385馬力。

992型ではカレラでも293km/hの最高速という300km/hの大台に限りなく近い実力を持つまでになりました。

ボディも1960年代の外見を残しながらも大幅に拡大、強化されました。

992カレラ

カレラは時代の要求に応えてスペックを上げて来ましたがカレラのライバルはカレラであり、先代カレラの性能を超えることがカレラの目的でした。

さらに環境性能にも適応させた形で先代カレラの性能を上回ってきていることを考えるとポルシェの技術力と意地を感じずにはいられません。

今後登場する992後期型ではハイブリッドシステムの搭載が決定しています。

どのグレードにハイブリッドが搭載されるかはまだわからないところもありますが、911を生き残らせるためにポルシェはその時代において最良の911を提案をしてくれるはずです。

カレラの今後の進化に期待しましょう。

では。

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