ポルシェ911はいい音がします。
3.0L以上の排気量から生み出される伝統のフラットシックスの音は素晴らしいものがあります。
これからポルシェ911を検討する方にはそんな「音」に魅力を感じている方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、既にご存知かもしれませんが911は純正状態でもエンジン音が大きめです。
車好きでない方にとってみると911のエンジン音は騒音でしかありません。
買ってみたいけどあまりにも音が大きすぎるようであればご近所迷惑にならないか心配になりますよね。
でも、駐車場にポルシェ911を停める以上はご近所さんとは上手く付き合うしかありません。
今回はポルシェ911を買っても騒音問題を引き起こさずに、ご近所さんとうまく付き合っていくためのポルシェの騒音対策方法をご紹介したいと思います。
これを読めば、これからポルシェ911を検討する方も、買ってしまったけどうるさくて困っているという方も少しくらいはご近所迷惑やトラブルなどの心配を少なく乗れるはずです。
結論を先にいっておくと対策は以下が考えられます。
対策のしやすさとしてレベル1からレベル3の順になっています。
- 暖機は10秒だけにする
- サイレンサーを手作りする
- 迷惑にならない駐車場を見つける
それではポルシェの騒音対策について説明していきます。
ポルシェ911の騒音の現実
ポルシェ長く乗っている人ほどわからなくなりがちですが、ポルシェ911は普通にうるさい車です。
「改造していないし車検に通るから問題ない」という人もいますがそれでも残念なことに911乗りの私からみても「ポルシェは車検に通るうるさい車」でしかありません。
うるさい車に乗っているということを自覚することから始めましょう。
ポルシェが特にうるさいのはエンジンをかけた瞬間です。
ポルシェの演出なのでしょうが、セルが回ってエンジンがかかると当時に「ヴォン!」と吹かす感じになります。
車好きな人からしたらいいでしょうが、近くに人がいたらビクッとなるくらいにはうるさいです。
さらに冷間始動時にはマフラーが温まるまでエンジンの回転数が高めのアイドリングになります。これがまたうるさい笑。
回転数が落ちて通常アイドルになってもポルシェのアイドリングはメカメカしい機械の音がしたり、重低音があるのでうるさいです。もうまさに騒音のデパートです笑。
でも我々車好きとしてはいい音に感じてしまうのも事実。
これからもいい音を出して公道を走行させていただけるように最大限の配慮が必要です。
ポルシェの騒音対策レベル1:暖機は10秒だけにする
まずはレベル1の騒音対策です。
エンジンを始動させたらできる限りすぐに走り出しましょう。
これをするだけでもご近所さんの心証は全く違います。
ただし、エンジン始動と同時に発進することは流石に車に負担がかかるので暖機を10秒だけします。
何分間もアイドリング状態で駐車場に車を止めておくのは近所迷惑です。
10秒だけアイドリングした後は車を始動させ、アクセルを緩やかに丁寧に踏むような走行をしばらく行います。
止まった状態での暖機ではなく、「暖機運転」を行うようにすれば車が異常に消耗することもないです。
深夜早朝ののエンジン始動は原則禁止
住宅密集地では深夜帯のエンジン始動も基本的にはしてはいけません。
なんの対策もなしには22時〜翌7時くらいまではエンジンを始動することは許されないと思った方がいいです。
実際に私が深夜帯にエンジン始動をさせなくてはいけない場合は5秒以内に発進させます。
ポルシェの始動音がうるさいのはある程度は仕方ありませんが、仕方ないなりの誠意ある対応をすればご近所さんも理解してくれるかもしれません。
案外「多少うるさい車でもすぐに出ていってくれれば許す」という人は多いようです。
最低限、まずは自分の乗り方で騒音対策をしていきましょう。
ポルシェの騒音対策レベル2:インナーサイレンサーを自作する
運用だけでの騒音対策に限界を感じているなら、ポルシェの車体自体に対策を施すしかありません。
マフラーにサイレンサー(消音器)と呼ばれるものをマフラー後端から差し込んで取り付けます。
分類としてはインナーサイレンサーに分類されます。脱着も比較的簡単です。
既製品のサイレンサーも売られてはいますが、最大限に消音効果を発揮するには自作がおすすめです。
ネットで調べると色々な方が自作されていらっしゃるのでそれを参考に作ります。
排気を干渉させて消音するタイプと排気干渉を最小限にして消音するタイプがあります。
初めてDIYサイレンサーを作るのであれば前者の排気干渉タイプを作るのがおすすめです。
排気干渉タイプは制作の難易度が低く、確実な消音効果を出しやすいです。
その代わり、排気干渉タイプのサイレンサーをつけたままではアクセルを強く踏み込んだりはできません。
なぜなら、排気干渉タイプはその名の通り、排気に干渉する=排気を堰き止めるからです。
排気干渉タイプのサイレンサーをつけたままアクセルを踏み込むとエンジンに不必要な負荷をかけることになります。
近所迷惑防止のためには「エンジン始動時」と「自宅周辺」の間だけサイレンサーをつけておけば十分です。
自宅から離れればサイレンサーは取り外していいのでそのあとは通常通りの走行ができます。
取り付けにはマフラーにネジを切ってサイレンサーを共締めする場合もあるようですがそこまでがっちり固定する必要はありません。
ある程度の耐熱性のある洗濯バサミのようなもので挟んでおけばOK(火傷に注意)。
私はサイレンサーを固定するのにロッキングプライヤーを使ったことがあります。
ポルシェの騒音対策レベル3:迷惑にならない駐車場に停める
元も子もない感じですが騒音対策には近所迷惑にならないような駐車場に停めるのが1番です。
迷惑にならない駐車場とはシャッターがついているような屋内駐車場や地下駐車場です。
初めから迷惑にならない駐車場に止めておけば騒音がモロに近所に伝わることはありませんし、インナーサイレンサーをつけたり外したりする煩わしさもありません。
アイドリングしたい人はいくらでもできます(アイドリングをいくらしたとろで完全な暖機はできないのですがこの話はまた別で)。
しかし、迷惑にならない駐車場を手に入れるにはガレージを建てるか、別の駐車場を借りるしかないので主に金銭面でのハードルは高めです。
とはいえ、都市部にお住まいの方であれば屋内駐車場は比較的多く見つかると思うので探してみる価値はあります。
例えば現状すでに月2万円で駐車場を借りているとしたら、月3万円の屋内駐車場に移動しても差額は月1万円です。
金銭的なハードルは高めとはいえ、その差額でご近所トラブルが防げ、24時間いつでも気兼ねなく入出庫ができる環境が手に入るのであれば有用な投資と言えるのではないでしょうか。
まとめ:【騒音対策】ポルシェ911が近所迷惑にならない方法3選
今回はポルシェ911が近所迷惑にならない方法について説明しました。
- 暖機は10秒だけにする
- サイレンサーを手作りする
- 迷惑にならない駐車場を見つける
騒音対策実行の難易度として対策レベル1から3まで用意しました。
純正状態の911であっても対策レベル1のアイドリングをできる限り短くすることはご近所さんに紳士的なポルシェ乗りとして認めてもらうには必須です。
自宅駐車場に必要に応じて対策レベル2のサイレンサーを制作し、別の駐車場が借りられる財力がある方は別の駐車場にお引越し(対策レベル3)をしましょう。
個人的な感覚としてはレベル2のサイレンサーを自宅近辺では装着するだけでもかなり近所迷惑の度合いは少なくできると思います。
今回ご紹介した対策を講じることで、ポルシェの騒音を抑え、近隣住民とのトラブルを回避することができるかもしれません。
何より大切なのは自分の楽しみとご近所への配慮を両立させることです。
ご近所さんに認められなくては車趣味を続けることは不可能なので真摯な態度で周囲の環境へ配慮しましょう。
皆様がよきポルシェライフを送られることを願います。
では。
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